第四回Twitter研究会に参加

昨日 5/18は「第四回Twitter研究会」に参加しました。

Twitterを軸に技術論、ソーシャルメディア文化論など幅広いテーマでの講演と質疑、そして懇親会でのLTと一日頭をフル回転する勉強会です。
当日の講演内容は以下のリンクから参照できます。

概要: http://homepage3.nifty.com/toremoro/study/twitterconf4.html
講演動画 : http://www.ustream.tv/channel/twitter-conf

Twitter研究会、第一回が2009年12月 慶応SFCで行われました。国内でTwitterがハイプカーブのピークだった頃で、会場も熱気に溢れていました。200人近い参加者がいたかな。この時期は、 Twitterのシステム自体が興味の対象だったのだなあ。
http://d.hatena.ne.jp/takeim/20091206/p1

徐々にTwitterが普及してゆき、Twitterのシステム自体は真新しいものではなくなって、その上でやりとりされるコンテンツ・文化の方に注目がされることが多くなってきたか。
去年1月の第三回では技術論だけでなく、Facebookなど他のソーシャルメディアとの比較についての講演が複数行われていたな。
http://d.hatena.ne.jp/takeim/20120131

Twitterも誕生からもう6年。進化の速いインターネットサービスの世界ではすっかり「既存のサービス」となって、同じようにユーザの時間を取り合うライバルとして Facebook,LINEなどが登場した中で、ユーザはどのような使い分けをするのかという点、そして、今後この領域がどのように進化してゆくのかというところが興味あるところ。

このような点で興味のあった講演は3つ

Twitterを中心としたソーシャルメディアの現状について 2013年バージョン
横田 真俊(さくらインターネット)@Wslash
Battlefield3にみるゲーム内Twitterの戦略 〜自己表現としてのゲームプレイ〜
ところてん(某ソーシャルゲーム会社)@tokoroten
ツイッターとかフェイスブックとかはなにが新しかったのか?
モーリ・タロー(株式会社はてな)@mohri

Facebook,LINE そしてTwitter の使われ方として横田さんがメタファーとしてこんな整理をしていた。

LINEは電話(=本音ツール)
Facebookは会議 (=建前ツール)
Twitter は拡声器(=人によっては本音、人によっては建前)

私も、もやっと同じように感じていたが、言語化されたのは大きい。
Twitterで「無免許運転なう」「(未成年が)酒飲んで酔っ払った」など発言して炎上につながるのは、ツイートしている本人はTwitter はLINEと同じツールとして使っているが、実は他から見れば会議の場での発言というような認識に違いがあることが原因なのだろうな。

横田さんは前回、まだLINEがブレイクしていない時代に「次はLINEが来る」と予言して見事に的中させた実績があるのですが、「ソーシャルメディアが一般的になってきており、次に来るソーシャルメディアは分からない」 強いていうと「スマホに親和性が高い、特定分野に特化したSNS (miilなど)」とのこと。
うむ。 友人や同僚とのコミュニケーション、拡声器代わりの発言は既存のサービスで間に合って、これ以上新しいものにのりかえる必要は感じられないものな。

ところてんさんの「情報発信のハードルを下げることで参加者が増える」という考察も興味深かった。
この10年以上、ネットでの情報発信のスキル的なハードルは下がっているが、「十分下がった」と思ってもまだ難しい人がいるという気づき、そして言語によらないコミュニケーションがそれを容易にしてくれるかもという考察だった。つまりこういうこと。

(1) WEB1.0の頃: HTML手書き+FTPでプロバイダにアップ → HTML,アプリの知識必要
(2) WEB2.0: ブログの登場(HTMLしらなくてもOK) → 他人に伝わる文章を書くスキルは必要

… ブロガーなら、?で十分簡単になったじゃん。。 と思ってしまうが、この段階でもネットユーザの数%程度しかブログは書いていなかったとのこと
(3) ソーシャルメディアの登場 (内輪の会話)→ 身内に伝わる文であればOKだが文字は打つ必要
ツイッターは「文章である必要はない」という点がイノベーティブだった。しかしまだネットユーザ層の20%ぐらいしか使っていない
(4) TumblrInstagramなど (文字書かなくてもOK ) → ポチればOK

とこのぐらいまでハードルを下げる必要あり

なるほど。 文字を書くということ自体がハードルあるというのは、うっかりすると忘れてしまうが「何も書くことは無いが、仲間とつながってたい」という気持ちがあるということは分かる。

モーリさんの講演は、Facebook,Twitter、LINEを利用者視点から比較したものであったが、結局は「Facebook はなぜ息苦しいか」という事についての話になっていった。
Facebook が息苦しいというのはどうも同意。 講演の中ではロジカルに説明されていたが、かいつまむと「Facebookは辞めづらいので結局建前での発言が増える」ということになってゆくのかな。

      • 以上まとまりは無いですが、深夜になる前に、まずはこんな感想。