出版ユニバーサルデザイン研究会 に参加

本日は、出版ユニバーサルデザイン研究会に参加しました。

この研究会に出席するのは初めて。

出版に関するアクセシビリティを考える会です。
身体障害者視覚障害者などが本を読めるようなバリアフリーを考える、主に出版業界、図書館界、ユニバーサル製品の業界、障害者自身などで構成されています。

あまり関係の薄そうな分野ですが、TwitterKindleiPad だと書いていたら、会社の知人からこの研究会のことを知らされた次第。


今回の研究会は、iPad, Kindle、iRex, nook, ソニーのリーダーなどなど様々な電子ブックリーダーを障害者の方4人にモニターしてもらい、意見を聞くというもの。




普段気がつかないけどいろいろな点に気づきがあった。

<出た意見など>

  • 弱視でルーペが欠かせないが、額縁に段差がある端末だとうまくルーペが当たらない
  • 弱視で50ポイントほど無いと読めないが、そこまで大きく出来る電子ブックリーダーがない。
  • 文字を音声出力してくれるものは整っているが、一部考えられていない物もある。 たとえば Kindleは本の内容をしゃべるが、電源立ち上げ時のパスワードは無音なので、パスワードを打ち込めない。 iPad は Voice Over という機能でアイコンの内容を読み上げるのでGUIでも操作できるがやはり一つ一つ探していかなければならず面倒
  • クレジットカード番号の入力が苦労する
  • 電子書籍としてデータとして提供されるのは革命的である。障害者がボランティアの手を借りずに情報にアクセス出来る手段が出来たのは好ましい。 もちろんボランティアが不要だということではなく、可能性が一つ増えたということがうれしい。
  • これまでの障害者端末は、福祉機器の延長であまりかっこよくなかったが、 iPad などスタイリッシュなものを使えるのがうれしい
  • 脳性麻痺などで手が動かない人はタッチパネルが使えない (今は口でキーボードをたたいているなあ。)手が動かなくても使えるようにしてほしい。
  • 合成音声には完璧を求める気はなく 「早い、安い、まずい」 という認識で使っている。 人間の音読がもっとも聞きやすいが、ボランティアが作業するので、ベストセラーでも発売から2週間以上時間がかかる。 電子書籍の合成音声であればiBookStore から健常者と同じタイミングで購入できて楽しめる。 手段が一つ増えた

などなど。



普段交流がない障害者の方々、ユニバーサルデザインを考えている方々と交流し(というか参加しただけですが。。)、電子書籍に関する見識もすこしだけ広がったかと思う



要約筆記: しゃべる速度とほぼリアルタイムに文章化されていく。
もちろん、手作業。 専門用語なども間違いなく書かれていく。 これそのままTwitterに流れればいいのに。。 と思う