PBXネタ

大館市の市役所のVoIP内線網を職員自ら構築したっていう話。そういえば、mixiでは日記書いていたけど、はてなでは書いてなかったな。 この事例です。http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/OPINION/20090209/324420/?ST=ipcom&P=1

「2億円の見積もりが820万円でできた」というお金の話だけが注目されて2ちゃんでは変な方向のレスばかりついていましたが、 この事例にVoIPの世界でいろいろと有名な NTTデータの松田さんが食いついてました。
直接電話していろいろ聞いていたみたいです。

http://www2j.biglobe.ne.jp/~ClearTK/atm_fr/m090214.htm

だいたいの部分は、大館市で構築された中の人が2ちゃんで書かれていたことと同じです。

この事例は、「費用が1/20になった。ベンダーってぼっている!」 と捕らえるのではなく、

「職員でも要件定義が出来れば、リーズナブルに構築できるんだ」
「ITベンダーは、何が差別化ポイントかもう一度考える必要あるよねー」

と前向きに捕らえた方がいいわな。




そうそう。 大館市の事例でも、地元の職業訓練校と提携してAsteriskLinux のメインテナンス教育を行うことで、地場の産業育成につなげているのだけど、同じように、オープンソースを活用して地場のIT業者を育てようという動きがジワジワと広がってます。


塩尻市Ruby製図書館システムの導入を決定,「既存システムの半額」

長野県塩尻市は2009年1月29日,次期図書館システムに,まちづくり三鷹が開発したRuby製システムの採用を決定した。「現在の図書館システムを更新・拡張する場合の概算と比べ,費用を約半額に抑えられる」(塩尻市立図書館)という。 塩尻市では現在NECグループ製の図書館システムを利用しているが,2010年3月末にリース切れを控えている。また図書館も2010年に竣工する新しい市民交流センター「えんぱーく」に移転し規模を拡大する。そのため,新システムの導入を検討していた。
まちづくり三鷹は,東京都三鷹市が出資する第三セクターRubyによる図書館システムを開発しているほか,Ruby技術者育成セミナーも行っている。自治体向けシステムでは各地域のITベンダーと提携しシステムを導入する方針をとっており,塩尻市でも地域のITベンダーとシステムの保守運用で提携する予定。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090130/323849/


この事例のように、プラットフォームをオープンなものを利用してその上に載っかるアプリケーションのメインテナンスも大手ベンダーの関連会社ではなく地場のITベンダーを活用するという動きが勃興しているみたい。

公共工事が地場の建設業者の育成保護という目的があったのと同じように、ITシステム投資でも今後このような動きはでてくるのかもね。

公共工事で地元業者を優遇するのは談合の温床などと言われることもあるけど、でも市民税、県民税を納めている人たちに利益が還元されるのは当然のことだし、地元が活性化してこその地方自治体だしなあ。 こういう動きはあるべきだと思ってます


そうそう。地方自治体とIT ネタに話を降ったついでにもう一つ。


定額給付金、支給事務支援ソフトをセールスフォースがSaaS
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20090210/324532/


こんなネタが。
定額給付金はどうなるか未だにわかりませんが、もし実施されるとなると窓口となる地方自治体は事務工数がかかさんで大変。

それも単発で発生する仕事だからいちいちシステムを作っているわけにもコンピューターをそろえるわけにもいかない。 ただでさえ法人税収入が激減しているっていうに。 でも手作業なんてあり得ない。

そんなときにちょうどいいのが、クラウドコンピューティングというか SaaSSalesforce.com が、定額給付金事務支援ソフト をリリースして、 地方自治体向けにアピールしているみたい。

サービス買いなので、自治体はシステム開発もコンピュータの調達も不要。事務手続きに必要なときピンポイントでサービスを契約すればOKなんですな。 事務手続きは全国でルーティン化されているだろうし、基本的なシステムをSaleForce側で一つ作れば、応用が効くはず。

クラウド クラウド! と言われ始めているけど、実際こういうところで有効なんだなあ と思った記事でした。

もう一つ驚いたのは、こんな日本独自のアプリをSalesForce.comが提供したってこと。 こういう日本ローカルな対応もできるんだあ