Google 中国から撤退の可能性を示唆。 今後どうなる

Google中国当局からと思われるサイバーアタックがあったことを深く懸念して、今後中国からの撤退も含め検討している ということが、 Google のブログで明らかになった。



Google が撤退したとしても、もともと中国の中でのシェアは20% (75%はbaiduがしめている http://www.chugokuseo.com/010chugseo/06101426.html ) であるため、中国にとってはそれほど大きな問題にはならない。
Google にとっては、中国という有望な市場、有望な人材を手放すことになり苦渋の決断だろう。

私たちがこの攻撃についての情報を,この異例な方法で多くのみなさんに公開することにしたのは,私たちが掘り出した問題がセキュリティと人権に与える影響のためばかりではなく,この情報がさらに大きな言論の自由についてのグローバルな議論の核心をついているからです。過去20年間,中国の経済再編計画と中国市民の起業家精神によって,何億もの中国の人々が貧困を脱することができました。間違いなくこの偉大な国家は,今日の世界のさらなる経済発展と進歩の中心です。
私たちは,情報や開かれたインターネットへのさらなるアクセスによる恩恵が,検索結果への検閲に合意することによる私たちの不安よりも重要だと考え,2006年1月にGoogle.cnをローンチしました。その際以下のように宣言しました。「私たちのサービスに対する制限や,新しい法律を含む中国国内の状況を注意深く監視します。もしここに示された目標が達成出来ないと確信した場合は,中国へのアプローチの再考も躊躇しません」


Google ブログ 日本語訳)
http://anond.hatelabo.jp/20100113122352

有力な市場を手放し、また中国共産党と正面から喧嘩することになっても、インターネット上での言論の自由を守ることを優先する という判断を一企業が行えるところが素晴らしい。これがGoogle が「神」といわれるたる由縁だろう。

この問題はブログでも触れられているけどGoogle の一企業だけの問題ではなくなり、インターネットを二つ(中国と中国以外)に分けてしまうおそれもある。

アメリカ系の Yahoo!、 MS などが追従するのか、 Google が抜けたことで中国でのシェア拡大を目指すのかは分からないが、これからは「インターネットは国境を越える」という理想論だけでは行かなくなったことは確かなようだ。 Google が本気以上に中国当局も本気なようだし。