新型インフルエンザ すこしまとめ

新型インフルエンザ」に関しては、ニュースでも話題になるし、仕事とももしかしたら絡むかも..ということで、すこしクリップしています



■ 中国とベトナム鳥インフルエンザ(H5N1)に感染例

この正月に2件、新型インフルエンザに感染した例が報告されました。

中国: 北京市で1名死亡。(1/5)
http://idsc.nih.go.jp/disease/avian_influenza/2009who/09who01.html
ベトナム: 患者発生 (1/2)http://idsc.nih.go.jp/disease/avian_influenza/2009who/09who02.html


これだけ聞くと、「あああ! パンデミック発生かっ」 と思ってしまうのですが、 実はH5N1の患者は、これまでも何件も発生していて、実際,過去6年間に世界全体で患者393名が発生しているとのこと。

http://www.who.int/csr/disease/avian_influenza/country/cases_table_2009_01_07/en/index.html


パンデミックの警報レベル

インフルエンザの大感染の警報レベルはこんなようにWHOで定義されています。 レベル5ぐらいまでいってしまうと地球上で大感染のおそれがあるのですね。 現在の状態は、厚生労働省のページで確認できます

厚生労働省の対策ページ http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/ をみると、 「レベル3」であることがわかります。

トリからヒトへの感染はあるのですが、ヒトからヒトへの感染はまだないので、大感染にはつながらないという状態。

パンデミック
●レベル1
ヒトから新しい亜型のインフルエンザは検出されていないが、ヒトへ感染する可能性を持つ型のウイルスを動物に検出
●レベル2
ヒトから新しい亜型のインフルエンザは検出されていないが、動物からヒトへ感染するリスクが高いウイルスが検出

パンデミックアラート期
●レベル3 ← イマココ
ヒトへの新しい亜型のインフルエンザ感染が確認されているが、ヒトからヒトへの感染は基本的に無い

●レベル4
ヒトからヒトへの新しい亜型のインフルエンザ感染が確認されているが、感染集団は小さく限られている

●レベル5
ヒトからヒトへの新しい亜型のインフルエンザ感染が確認され、パンデミック発生のリスクが大きな、より大きな集団発生がみられる

パンデミック
●レベル6
パンデミックが発生し、一般社会で急速に感染が拡大している

パンデミック
パンデミックが発生する前の状態へ、急速に回復する時期


これが万が一突然変異で人間間で空気感染するようになると、レベル4になり、さらに都市など人の接触が多いところでは、感染が急拡大し、一気にレベル5,6 になるおそれがあるわけですな。

日本だけでも2500万人が感染して、入院200万人、死者30〜60万人になってしまうなんていう試算もでています。。



対策など

レベル3からレベル4(ヒトからヒトへの感染) に昇格してしまわないように、とにかく患者を早期に隔離することが大事なんですな。

それでも万が一、ウイルスがレベル4(ヒト間感染)に変異したら、とにかく、都市機能を止めてでも人の接触を少なくする。 その猶予期間にウイルスの検体を採取し、ワクチンを大量生成する というシナリオみたい。

・ 電車を止める、 もしくは必要な人だけを1mの間隔を保てるように乗せる。
・ 学校、会社を閉鎖。
事業者・職場における新型インフルエンザ対策 ガイドライン(厚生労働省http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/07/dl/s0730-13e.pdf


現時点での情報ではこんなところか。

この「都市閉鎖」なんですが、実際にはかなり無理な事柄が多いのだよなあ。 全員が家に1週間籠もれ という命令のようなものがでるわけだけど、物流も激減してしまうわけで、自宅の食料の備蓄はどうするのか とか、 そもそも働く人がほとんど家に籠もっていて、社会が成り立つんだろうか。。 とか。

こればかりはさすがに実験するのは現実的に無理なのでシミュレーションをするしかないのですが、やっぱり本番と違うだろう。でたとこ勝負ですかね。。


あ、そうそう。 国土交通省からのプレスリリースではこんなものもある。 「電車は動かすよ!」との意思表示かな

方策の一つとして、利用者間の接触が多い公共交通機関の運行を遮断することも必要であるとの指摘もなされている。しかしながら、数ヶ月に及び公共交通機関を遮断することは、都市交通ネットワークに依存する大都市圏においては経済的・社会的影響を考慮すると現実的な選択肢とは考えられない
http://www.mlit.go.jp/pri/shiryou/pdf/shiryou080730_2.pdf