CEATEC 2008感想

今更なのですがCEATEC2008の感想です


以下、mixiに書いた日記から転載


CEATEC2008に行ってきました。
久々に朝一から。
今年はまたちょっと縮小したかな。。。 去年は9〜12ホールもつかってなかったっけか? 今年は 1〜8 と中央のホールのみ。

■まずはムラタセイコちゃん
まずは混雑しそうな村田製作所ブースの「ムラタセイコ」ちゃんをとりあえず抑えておくため、まずは10:00開門と同時にブースへ。ムラタセイサクくんは自転車にのるロボットとして有名になりましたが、セイコちゃんは、今年お目見えの一輪車ロボット。
最初のショーは10:30からでしたが、ちょうど試運転中(?)のセイコちゃんが一輪車乗っていたのを見れたのでこれでよしよし。


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村田製作所はパーツメーカーとしては有名だけど完成品メーカーではないため、学生には知名度が低くて人集めが課題とのことで、ムラタセイサク君は人材発掘や長期的には小中学生に理科系を志して欲しいという遠大な計画もあるそうだ。

セイコちゃん。静止状態でしたが、小刻みに足を動かしてバランスをとってました。私にも乗れないのにエライ


ここはデバイス系ホールなのですが、デバイス系は後回しにして、IT系へ


■ 携帯電話、モバイル関係

ドコモ
セパレート携帯
ドコモの「セパレートケータイ」が実質今回の目玉かな。他の所回って私がたどり着いたときには、すでにさわるだけで1時間待ち。
とういわけで、さわれずに遠くからみるだけ。セパレートというのはいい進化だな。 電話しながらメモや画面を見たいということは多いしな。今だとハンドセット使うしかないけど、受話器の部分と液晶が分離すればいいのかも。 でもこの格好、受話器と送話器が分離していた100年前の公衆電話みたいだ。



プロジェクター携帯
携帯電話にプロジェクターが着くらしい。シャープと共同開発で、持続時間は30分程度。 現在はまだ真っ暗な部屋の中でないと使えない程度の明るさ。 電池の持ちはそれほど進化しないよね という質問に対して、「家でみる場合は電源が取れます」とドコモ担当者。 ええ、家でみるなら携帯である必要ないじゃん。。。 とも思うのだが、ドコモの技術者はテレビもネットも携帯一つで済む世界を本気で夢見ている気がする(いい意味で)





LTE実験車
次世代通信方式のLTE。 ダウンリンク300Mbps以上、アップリンク100Mbps以上だって。 一代の携帯で何使うのだろう。。 というか、パソコンのモバイルカードでもなければ使い道なさそうだけれど、まああったらあったで何か考えるのだろう。 会場に持ち込んだ実験車から、同じく幕張の基地局までLTEで通信してました。 そこから疑似コア網でYRPに繋いでLTEでハイビジョン転送x4 なんてデモ見せてました。 DOSプロンプトからFTPしたり、Ping のRTTみせて「早いでしょう」なんていうマニアックすぎるデモでした



KDDI

透視型ケータイなるものが展示。 ジャイロとGPSを使って、今いる場所から見える景色と地図をリンク。 ジャイロセンサー付きなので携帯を動かせばリアルタイムに地図の方向も動く。見てみると面白いなあ。

まあ、そのぐらいか。
モバイルでは今回はドコモの方が頑張っていたかなあ。



■ IT系

なんか、どのメーカーも展示絞り込んでいるのだよなあ。。。
たいてい去年より狭いし、NTT系はドコモしか出て無かった気がする。

さらに各企業ともイメージ先行な気もする。エコエコアザラクが出てきそうだ。一般人がCEATECでIT企業に求めるものって「エコ」なのか?「新技術、新製品」を見たい気もするが。

いろいろ抜粋

マイクロソフト
去年からCEATECに出てきたのだな。展示は...真新しいものがないのですな。 なんでも Windows Vista, Media, Live など3つのものを合わせて、 Windows と再定義したいらしい。 オープンセミナー聴こうと思って聞きそびれた。 アンケートを渡そうと思ったら、長蛇の列。 なんでも抽選でXBOXが当たるらしい。 そんな列で時間つぶすのもばかばかしいのでアンケートはそこらに適当に放置。
なんかねー、それ以外にもMSは日本の集合イベントに慣れていないんじゃないかと感じるのですよね。気のせいかもしれないけど


富士通
紙の暗号化
印刷データ自体を暗号化してしまう(QRコードのように)という技術。
紙に印刷しても暗号化したところはモザイク状になっていて読めない。スキャナで読み込ませてパスワード打つと解読できるってもの。 面白いのだが、なかなか応用例が難しいですなあ。 クレジットカードのサインとその暗号化データを並べておくことで、改ざんを防止できるとか。

光ファイバで温度計代わり
あー、これおもしろいわ。光ファイバのもともとの特性として、ファイバーの位置、温度を測ることが出来るということがあるそうで、その原理を使って例えばデータセンタの中の各装置、ラックの温度を測れるらしい。 で必要なところだけ冷やすなんてことができるとか。 ふーん

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NEC

ネットワーク装置とバイオリン
ネットワーク装置をバックにバイオリンとチェロの生演奏です。 なかなかハイソな感じですね。 メインステージに装置を鎮座させるというのは、逆にソリューションしてなくて良いかも。

IIJ
イーモバ、 NTTドコモのモバイルカード対応のLAN装置だしてましたな。 98000円程度らしい。 まあ企業向けですかね。 個人で遊ぶにはちと高いか


情報大航海プロジェクトほか

経済産業省の肝いりで始まった情報大航海は、もう3年目か。 もともとは「和製グーグルを作ろう」なんていうようにとらえられてましたが、だんだんと各実施団体の特長がでてます。


JAL富士通の安全運行支援システムも、航空以外の分野にも展開されるようだし、 写真を色ごとに分ける技術もすすんでるし、 音楽も含めた検索システムなんてのも提案されてました。

ちゃんと説明を聞いたのは、動画の一致度検索システム。 たとえば盗撮画像、違法MADがネットにアップされたときに、オリジナル画像のどの場所から引っ張ってきたのかがすぐ分かるらしい。 こんなデモを見せてもらった
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情報大航海のブースの説明員は技術者本人がでてくるので、とにかく受け答えが適切だし話が尽きない。

そうそう。 この隣のブースではYAMAHAが AUTO VOCORDER、 NetVocaloid という、ネット上で音声合成、音声エフェクトを出来るというシステムを出展。 サーバ上で初音ミクがくっぽいどの音声を合成、ユーザはブラウザだけでOKという、言ってみたら「初音ミクSaaS」なんてのを展示。 説明員がみっくみくにされてます。フリーダム。
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ちなみに、AutoVocorderはここから使えるみたい
http://www.y2lab.com/
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■ ディスプレイ系

CEATECをこの5年ぐらい引っ張ってきたフラットディスプレイです。
もう開発は一段落して、革命的な発表は少なくはなってきていますが、奥行きの薄さ追求、色再現度の向上、超解像度というような領域で各社ともに磨きかけているようです


ソニー

有機ELは去年商用化されましたが、今年も展示。 参考出展ながら、0.3mmとシャーペンの芯よりも薄いディスプレイを展示。薄すぎるために湾曲もできるとか。


↑こちらが0.3mmの薄さ


これも薄いですな。 上の基盤をいれこんでいるのかな


ブラビアの展示も薄さの追求かなあ。 あとは、映像の無線伝送か。 チューナーとディスプレイとの間を無線で接続するのが流行り始めてますな。結線を少なくしたいというのは当然の方向ですな
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シャープ

アクオスは当然だしているのだけど、どうも去年からの進歩は分かりません。。。 もう行き着くところまで行き着いているのかも。今年はディスプレイ自体ではなくて、その上のソフトに注力を置いていたなあ。 「電子新聞」なんて20年前のSFのようなものもありましたが、新聞と同じ段組でテレビに表示すると逆に見づらいなあ。 まあ、新聞の見出しレイアウトが見やすいという人もいるのか。

そうそう。シャープと言えば、液晶と同じぐらい携帯電話もシェアが高いです。携帯同士でリアルタイムでDSのピクトチャットのようなことができるアプリも参考出展。 これは小振りながら意外と流行るかも。

パナソニック
今回、会期中に会社名が変更になったパナソニック(旧松下電器)。
松下は総合力が有りそうながら今回の展示はフラットディスプレイ中心の訴求。 まあパナソニックになった記念ということもあり気合いが入ってました。 「2015年の家庭」をモデルに未来を見せてました。壁一面をディスプレイにする「ライフウォール」というコンセプトで未来の家を表現。 なんか20年前にもありましたが、でもより現実的かも。

超臨場感通信ということでNGNで幕張と有明パナソニックセンターを繋いで8Mbps H.264エンコーディングでバイオリンの生演奏中継を103インチPDPで見せてました。お姉さんとお話して、聴きたい曲をリクエストするというもの。ネットワーク自体は2015年なら余裕だろうし、ディスプレイももしかしたら、家庭におけるかも...という期待を持たせる展示。

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その横にあるのは、ゲーム技術を使った「PDPiPhone のつまむ機能を再現」。 昔、マラカスを振るゲームがありましたが、あの応用で画面のまえで手のひらを動かすことで、iPhone のような操作ができるようです。

イオニア

今回、パイオニアブースでは「シャープと協力」。 シャープブースでは「パイオニアと協力」というようなパネルがあり、おおコラボしているのか。。 と思ったら、実はもう1年前に資本提携しているのですね。
http://av.watch.impress.co.jp/docs/20070920/sp.htm
当時「経営の独立性は維持」と発表されていたけれど、実際のところ買収に近いのだろうなあ。。。
イオニアの「KURO」は今回も元気でした。


三菱
プラズマ、液晶 で落ち着くかと思われたフラットディスプレイ市場に今回、三菱が「レーザーテレビ」という新方式で参戦。 フラットディスプレイとはいえ、リアプロ方式なんですな。 北米でこの秋から発売されるというもうばりばり商用機なのに、別室でそれも真っ暗な中で展示。おまけにテレビ本体は撮影禁止だとか。何かまだ問題があるのか???

レーザーテレビ自体で3D表示できていました。 アメリカでは3D対応のPC、映画ソフトの売れ行きがいいらしいので、ディスプレーメーカーもこぞって3D対応のディスプレイ作りたがっているようです。
日立
例年の通りWooo を出していましたが、あまり印象にないです><



東芝
いまのフルハイビジョンをソースに、ソース以上の解像度で表示するという、魔法の技術(?)の超解像をデモしていたようです。待ち時間が長くて見ていません。。

なんで元の情報量以上の情報を表示できるの?? 人間の目の錯覚を利用しているのか、 それとも何かもっとインテリジェントな処理をしているのか?

■ ロボットなど

日産

車の自動運転技術につながる「自動回避型ロボット」を展示していました。 なんでも「ハチの回避行動」にヒントを得ているらしい。 昆虫の振る舞いをモデルにするっていうのは多いね。 アリの集団行動も自律分散系の研究ではよく目にするしな。


エージェントロボットPIVO とコンパニオン。 にあってますな


その他癒し系のロボットたち







電子工作教室

まあ、ちょっと今年は各社全体的に去年よりちょっと展示が少なくなったけど、内容はそれほど薄くはなってなかったかな。 10時から4時までいてしまった。 それでも小さなブースはぜんぜん回れずじまい。。。 時間があれば台湾、中国、韓国ブースもみてみたかった