ANAのシステム障害は性能問題?

ANAのシステム事故を、憶測といい加減な知識を元に無責任に論評。

http://itpro.nikkeibp.co.jp/a/biz/jirei/jir0707/jir_o13.shtml

この記事を見ると分かるように、全日空では30年近く使い続けてきた予約発見システムを、これから5年ほどかけて置き換えようとしているのですね。システム会社は日本ユニシス
元々メインフレーム上でFORTRANで動いていたアプリを、オープン(UNIXWindows系)上で Java で動くアプリに置き換えようとしているみたい。

去年度の計画だと、今年4月までに暫定環境を作って、そこから2012年にかけて徐々に環境を移行していこうとする計画みたいだ。となると、置き換えたハードかアプリどちらかの問題だなー。

さて、原因の第一報が新聞にでていた。

全日空では「国内旅客系」と呼ばれるホストコンピューターと、窓口などの端末をつなぐシステムのソフト6系統のうち3系統を更新する作業を行った。作業は24日に終わったが、26日になって処理速度が低下する不具合が発生し、原因が分からないまま、27日を迎えた。更新したソフトを元に戻したところ、処理速度が回復し、システム障害は解消したという。

これは。。。 ハード問題ではなくて、ソフトの問題。それも単なるポカミスなバグとかじゃなくて、性能問題。っていうことは、仕様書とコード見比べて「あ、ここバグってました」とかいうようなレベルじゃなくって、本質的な設計に問題があるってことだわな。




UNISYSの広報(昨年の発表当時)

ANAで27年間稼働してきた汎用機上での国内線予約システムを全面刷新します。オープンシステム上での予約系システム構築を決定したのは、全世界のメガキャリア(巨大航空会社)の中でANAが初のケースとなります。新システムは2007年から順次稼働し、2012年までに全面稼働する予定です。
http://www.unisys.co.jp/news/NR_060420_AirCore.html


もちろん、チャレンジングなのは素晴らしいけれど、なんか人柱になってしまったな。。

まあ、でも、あれだよな。 COBOLやFORTANで基幹系アプリを作ってきた技術者って今後どんどん退職していくんだよな。いわゆる2007年問題だな。
次の30年を考えると、いつまでもCOBOL,FORTRANという訳にもいかないだろうし、どこかでシステムをメンテしやすいアーキテクチャに置き換えていくっていうのは必須だよなー。

そのときに大事なのは「長い間安定して運用できること」であって「単なるコスト削減」ではないのだよな。うん。