UMPC,Netbookの台頭でどうする国内ベンダー
今年に入ってEeePCの登場もあり、UMPC,Netbook というPCが盛り上がってますな。
■ MS、Intelが仕方なく定義した製品セグメント
UMPC、Netbookというのはそれぞれマイクロソフト、Intelが出してきた定義なのですが、どちらも「廉価版PC」を規定するものですな。 別に新しい製品が出来たわけじゃなくって、あくまで市場戦略的に「安いパソコン」を定義する必要に迫られて作った商品区分だってこと一つポイントだな。
本当はVista 、Core2という現行版の利益が高い製品を使って欲しいところ、低価格製品にまで強制すると、PCベンダーはマイクロソフトやIntel 以外の製品(Linux やVIA C7など)の他のメーカー製品を使ってしまうので、そうされるぐらいだったら安くてスペックの低いPCには WindowsXP やAtom などの利用を認めさせようというマイクロソフト、Intel の都合からでているものなんですな。
(Intel の場合は違うか。 Atom はダイサイズが小さくて原価が安いからAtomが使われることは歓迎しているのか)
このあたり、私の解釈なので、「ちがーう」と思った方ぜひコメントを(^^
■ 急速な市場破壊
今年初頭にEeePCが登場してから市場は予想を超えて盛り上がって、台湾勢のベンダーだけでなく、HP,Dellもこぞってこの領域に入ってきました。 いずれもメインPCとしてはパワー不足だけど、これまでノートパソコンが担っていた持ち歩き用途としてはこれで十分と判断されて、一気にこのカテゴリが盛り上がりましたな。
海外だけかと思いきや日本でもUMPC,Netbookセグメントは注目を浴びてきました。
たとえばこのレポートみると
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0902/bcn.htm
ノートパソコンのシェアで10万円以下のものは去年9月は 18%だったものが今年8月には46%に急増。 市場の半分が10万円以下になっているのですね。
(もちろん、これは2台目需要が喚起されたためなど、一概に既存PCの売りあげが落ちたとは読むことは出来ないですが、市場の主役はいまや低価格PCですな)
■ どうする国内ベンダー
ここまでUMPC,Netbook の主役は「守るべき市場がない」海外ベンダーでした。既存の市場を破壊してシェアを奪うという戦略が最適だったわけですな。
ここまで製品的には静観をしてきた国内ベンダーですがさすがにここまで市場が変わってくるとなにか考えなければならん。 1) UMPC領域で戦う 2)なにか付加価値つけて高価格を維持する
多分どちらかの戦略ですが、前者は危険ですなあ。販売数量は伸びるものの利益が伸び悩むし。 後者もなにか「付加価値」があればいいけど、付加価値ってなに?? 地デジか??「親切なサポート」なんてのも5万円の差になるとも思えんし
さていくつか動きは出てきたみたいで…
たとえば LOOK でAtom採用のUMPC... まあ、モバイルってだけで、価格帯は13万円と従来通りですな。 あ、LOOKはこれまで高かったから、購入しやすくなったのか。 これはいいかもしれん
http://plusd.itmedia.co.jp/pcuser/articles/0808/20/news046.html
で、今回発表されたのが 東芝の NB100。はっきりとNetbook だと言っているのですな。現状は、日本国外での発表か。
いよいよ、国内ベンダーもUMPC、Netbook への参入が始まるのかな。 大変だな、これは。
しかし、何これ(笑)
東芝ヨーロッパは、ネットブック「NB 100」の情報を自社サイトで公開している。 日本時間の23日時点で公開されているのは、ニュースリリースと簡単な製品情報。リリースは現地時間の25日付けとされており、公開事故の可能性がある。
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/2008/0922/toshiba.htm
まあ、下期もこの領域は注目だな。 しかし、 WindowsVista は嫌われているなあ(^^